破天荒な師匠
「生きる」って何ですか?の問いに
「そりゃあ、大日如来だよ」
と答えたのが、師匠となる僧侶で
それまでのお坊さんたちは
生きることの、もっともらしい答えを
語ってくれていたのですが
この方だけは
「そりゃぁ、大日如来だよ」
だったのです。
どういう意味なのか?
「そもそも大日如来って何?」のレベル
色々と聞きたいことがたくさんあったので
お願いして弟子入りしたのですが
しょっちゅう電話がかかってきては
師匠:「おーい!今から迎えに来い」
私:「どちらまで行けばいいですか?」
師匠:「京都や❗️」
私:「は、はい・・」
千葉のお寺から車を走らせて
京都まで迎えに行ったこともあります
しかし
読経のお稽古は誰よりも厳しく
立派で偉い僧侶になるのではなく
人に慕われる僧侶になることを
教えてくださいました。
私を一人前のお坊さんにするまで
手加減一切なしで、時には猛烈に理不尽で
そして、誰よりも深い愛情を
注いでくれた師匠でした。